自分探し探し 2013-, 旅行すること, 他の旅行者の観察 
昔から、定期的にバックパッカーとして世界のいろんな場所を訪れた。旅先では、いわゆる「自分探し」の旅をする人たちに出会い（本人は否定するとしても）その概念に興味が湧いた。 ふらりと旅を続けるだけでは何も見つからない。そもそも自分という言葉は不確かで、その姿は他者とのやりとりのなか初めて立ち現れるはずである。 このプロジェクトでは旅先で出会う「自分探し」中の人たちの中に「自分」を探した。彼らの人格をどんどん乗っ取り、乗り捨てながら。 プロセス： １．私自身（Luciana）として誰か（Aさんとする）と仲良くなり、Aさんのことをいろいろ知る ２．Aさんと別れ、Aさんとして（名前や出身地、旅の理由などコピー）旅を続行、次に出会うBさんにAさんとして接する ３．Bさんと別れ、Bさんとして旅を続行、次に出会うCさんにBさんとして接する ４．以下繰り返し 出会った人が男性の場合や年齢差が大きい場合、私のスペックにあわせてアレンジする。 オリジナルのストーリーが別人にインストールされたときに「バージョン化」すると、そこで生じるズレにこそ身体というデバイス／ハードウェアの個体性が現れる。 そのズレこそを「私」とみなす。 |